3月11日、劇団ピンクノイズの配信が始まった。初稽古、初配信、そして私は、劇団員と顔を合わせるのも初めてだった。
始まるその時まで期待よりも不安が勝り、心臓がいつ飛び出すか分からないほど緊張していたが、配信の時間が迫っていくにつれてそれも薄れていったのが今思い返すと自分でも不思議である。
稽古はストレッチ、筋トレ、発声練習、台本読みの順で進んでいった。
家で軽いストレッチや腹筋はしていたが、それらとはレベルが違う。ほんの少し身体を動かしただけで顔から汗が吹き出した。きつい。とてもきつい。しかし投げ出したいとかもう辞めたいだとか、そういった気持ちは全く湧いてこなかった。それは多分、自分一人でやっていたからではないからだと思う。
隣には仲間がいて、同じようにきついメニューに取り組んでいる。私が何か言葉をこぼせば、それを拾ってくれたり、励ましてくれたりする。レスポンスや応援の言葉の偉大さを改めて思い知った。
稽古の時間は一時間半。あっという間だった。まだまだやりたい気持ちも正直あった。終わった時にはもう最初に感じていた不安はなく、次の稽古への期待が心の大半を占めた。
毎週日曜日、またあの場に足を運ぶのが楽しみで仕方がない。
PinkNoise Station
