美しい雪景色だった。交通の不便さえなければ、たまさかの雪は趣があっていいものである。
降り落ちる雪の中、真っ白に雪化粧した永山駅近くの木立群を、寒さも感じず眺めていたよ。「しんしんと降る」とはなんと美しい日本語なのだろうなんてことを考えながらね。
九州生まれのせいだろうか、雪景色って奇跡のような光景だといつも思う。
こんなに美しい日だったのに、まーたトレーナーと激しく喧嘩をした。メールでやり合ったのだ。面と向かってだけでなくメールでも喧嘩をしなくてはならない。本当に忙しい。
雪のせいで16時以降のトレーニングはキャンセルにするというメールがきたのが発端である。私は18時に予約を入れてあったからキャンセルチームに該当する。
なのでお伺いのメールを打った。
「16時に行ったらダメ?」
「ダメ?」ってところに私の遠慮が醸し出ている。私は遠慮のカタマリみたいな人なのだ。
今やっているトレーニングが終わるまで返信はないだろうと思っていたのに、わりと早いうちに来た。怒りのあまりトレーニングが終わるまで待てなかったらしい。私のメールがよほどお気に召さなかったに違いない。
タイトルは『わからない人ですね』
はあーーーァ? このタイトルを見ただけで脳天から血が噴き出た。
怒りは向こうも同じである。「雪の降り方見えてますか?」で始まるメールは私への怒りに満ちていた。
まったくわからん。こっちはたったひと言質問しただけだ。怒られる理由がわからない。
なので私もすぐさま激怒メールを打ち返してやった。ほんとに忙しい。喧嘩にエネルギー使って痩せるね。ガリガリになりそうだ。
でもまあ、早く帰ったのは正解だったけど。
夕方から雪、とんでみないことになった。
さて、ノブちゃんが上記の文章を読んで喜んでいるに違いない。ケラケラ笑っているだろう。
ノブちゃんは、あちらのスタジオで知り合ったお友達の一人だ。一年前のクリスマス、ノブちゃんお手製のローストチキンを食べながら、オーナーも含めて三人で、二日前に突然退社したモヒカントレーナーのことを喋ったものだ。(H26.12.28「惜しまないままに?」参照)
私は怒りと悲しみのまっただ中。一方、店長退社をその時初めて知ったノブちゃんは、驚きながら笑っていた。私たち三人はそろって「彼はトレーナーとしては天才であった」と言い、私は「しかし彼は性格破綻者でもあった」と言った。
なんとそのノブちゃんが、こちらのスタジオに入会したのだ。嬉しいなあ。
連絡先も知らないし、ずっと会ってもいなかったのに、ノブちゃんは自力で『サンタクロース〜』の公演にも来てくれた。びっくりした。嬉しい嬉しいびっくりだった。
ノブちゃんとオーナーと私。結局今、三人とも天才トレーナーの指導を受けている。